無料ブログはココログ

« 私のパソコン 以前のホームページより | トップページ | 自己紹介 試験合格後独立開業まで 以前のホームページより »

2009年6月10日 (水)

裁判とは、何を求めるものなのか(平成17年9月1日) 以前のホームページより

私は、簡易裁判所においては、訴訟代理等、その他については、裁判所提出書類作成を通じて裁判に関与します。依頼者によっては、裁判は「勝ち負け」をスポーツのように決めるもので勝たなければ意味がないという人がいます。別にその意見に反対するわけではありませんが、スポーツのようにはいかないと私は、考えていす。

スポーツは、地道な積み重ねで、少しづつの積み上げれば、ほんの少しだけですが、腕前は上がっていくものだし、勝つ可能性も高くなります。裁判においては、証拠の収集の段階においては、スポーツと同様に地道な積み重ねが重要になってきますし、判例や学説など解釈の段階も同様になります。

裁判においては、法律や判例、学説による要件事実に該当する事実があるかどうかが重要なことになります。この要件事実がなければ、裁判に勝訴判決を得ることはできません。つまり、過去の事実については、スポーツようにこれからの地道な積み重ねという分けにはいかないのです。

事実を作り上げ、裁判官を騙す(訴訟詐欺)ことは許されません。裁判で争いになる大部分は、この事実の争いなのです。

賃料不払による賃貸借解除に基づく建物明渡などは、この要件事実があるか否かは、事案によっては、すぐ分かります。しかし、例えば、賃貸借期間満了による更新拒絶による建物明渡はそうはいきません。 

要件事実は、①期間満了1年前から6ヶ月前に更新拒絶の意思表示をすること、②期間満了後更新拒絶の意思表示をすること、③更新拒絶につき、賃貸人に正当事由があることになります。①②については、配達証明付内容証明郵便にしてやれば、すぐ立証することができます。

しかし、③の正当事由については、要するに裁判官の立場から賃貸人を保護すべきか賃借人を保護すべきかということを判断することになり、これにつき、依頼者に有利になるように立証していきます。この正当事由については、この事実があれば認められるというものではなく、裁判官の心証により形成されていきます。

ただ、借地借家法により、賃借人に有利なっています。裁判においては、依頼者が有利になるようにしますが、嘘は、裁判官にすぐ見抜かれてしまいますので、しないようにします(見抜くようにしています)。裁判官に嘘がばれると心証がものすごく悪くなります。依頼者が自分に有利なことを言ったら、その根拠を聞き、その証明を求めます。大抵このやりとりで、嘘は分かります。その中に矛盾点があれば嘘です。

例えば、無担保で不動産を多数持っているような人がいて、アパートを建替えたいから、賃借人を明け渡してくれと言われたとします。でも、金はない。これは、すぐ嘘だと分かります。金のない人が、アパートの建替えができる分けがないし、銀行が融資してくれる分けも在りません。要するに裁判は、勝ち負けというよりは、その効果が発生するために要件事実が存在するか否かによって決まることが多いのです。最後は、裁判官の心の中の問題なのです。

藤村和也 http://www.kfsj.net

« 私のパソコン 以前のホームページより | トップページ | 自己紹介 試験合格後独立開業まで 以前のホームページより »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/516015/45297514

この記事へのトラックバック一覧です: 裁判とは、何を求めるものなのか(平成17年9月1日) 以前のホームページより:

« 私のパソコン 以前のホームページより | トップページ | 自己紹介 試験合格後独立開業まで 以前のホームページより »

2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30