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2017年12月 4日 (月)

相続登記における遺産分割協議書、特別受益証明書、相続分譲渡証明書、相続放棄

事例1 被相続人甲が死亡し、相続人 子ABCがいるが、それぞれ遠方に居住しています。ABCが盆で話し合い、Aが唯一の遺産である土地を相続することとをなった。文書は作成していません。

本件は、下記方法が考えられます。

 ①上記は、遺産分割協議に他ならないので遺産分割協議書で相続登記をする

 ②BCが特別受益証明書を作成する

 ③BCが相続分をAに譲渡する

 ④BCが家庭裁判所に相続放棄申述をする 

1 本件は、通常であれば遺産分割協議なので遺産分割協議書を使用して相続登記をすべき事案です。1通の遺産分割協議書に全員が署名押印する他、同一内容の遺産分割協議書3通にそれぞれが著名押印(実印)する方法もあります。司法書士であれば遺産分割協議書を使用すべきです。

2 特別受益証明書は、本件であればBCが生前に法定相続分以上の財産を受け取っているので相続分がないという書類です。相続登記はできますが、実態にあっていないので、司法書士としては使用しませんし、懲戒の対象にもなりえます。

3 相続分譲渡証明書に、BCが著名押印(実印)し、印鑑証明書などを添付すれば登記できます。本件では、こういう考えもできなくもありません。本件では、司法書士は利用しないと思います。

4 BCが家庭裁判所に相続放棄申述をすれば相続人がA一人になるので相続登記が可能です。でも、手間暇かけるので、負債があるなど特殊な事案でないと利用しません。

事例2 被相続人甲が死亡し、相続人妻A 子BCがいるが、それぞれ遠方に居住しています。ABCが盆で話し合い、唯一の遺産である土地をAが相続することとをなった。文書は作成していません。

 本件は、下記方法が考えられます。

 ①上記は、遺産分割協議に他ならないので遺産分割協議書で相続登記をする

 ②BCが特別受益証明書を作成する

 ③BCが相続分をAに譲渡する

本件は、上記は理論上可能ですが、「BCが相続放棄」を利用すると問題がでています。子供がいないと被相続人の父母(第二順位)や兄弟(第三順位)などが相続人となってしまいます。

事例3 被相続人甲が死亡し、相続人 子ABCがいるが、それぞれ遠方に居住しています。ABが盆で話し合い、唯一の遺産である土地をAが相続することとをなったが、Cが反対し、遺産分割協議は、成立していません。

本件は、現状では相続登記はできていません。このような場合、相続分譲渡証明書の利用価値がでてきます。Cと遺産分割協議がいつ成立するのかなどは分かりません。BがAに相続分を譲渡すれば、Bは遺産分割協議の当事者から抜け、Aの相続分が増えます。後日、AとCの遺産分割協議が整えば相続分譲渡証明書と遺産分割協議書を添付すれば相続登記が可能です。この場合の印鑑証明書には期限がありません。

また、家庭裁判所の実務では、遺産分割調停の当事者を減らす方法として相続分譲渡証明書が使用されています。

本件で、Bが特別受益証明書を作成や相続放棄をした場合には、ACの相続分が比例してあがり、Bの意思には反してしまいます。

司法書士 藤村和也

http://www.kfsj.net

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